[カンボジア] 国内で最も高いビル、Jタワー3が2028年12月までに完成予定

2023/10/10


J-タワー3は、プノンペン市内のカーン・チャムカルモン、トンレ・バサックに開発されている高さ320メートルに及ぶ77階建ての巨大コンドミニアムです。完成すれば、カンボジアで最も高いビルとなり、東南アジア諸国連合(ASEAN)では8番目に高いビルとなります。2028年12月までの完成を目指しています。



360戸のユニットの建設が計画されており、166平方メートルと178平方メートルの2種類の面積のオプションが用意された3ベッドルームの居住空間が用意されています。



オンラインニュース「クメール・タイムズ」が報じているところによると、プロジェクトを実施する日系企業タニチュウ・アセットメント社(Tanichu Assetment Co Ltd)の谷俊二最高経営責任者(CEO)は、「価格、品質、立地は不動産セクターにおける3つのキーワードであり、J-タワー 3プロジェクトは3つのユニークなバランスを提供しています」と語っています。谷氏は、J-タワー3が東南アジアの超高層ビルの街としてプノンペンに新たな地位を提供するとも話しています。



タニチュウ・アセットメント社がカンボジア市場に参入したのは2013年です。2022年4月に完成した43階建てのJ-タワー2コンドミニアムを含め、この10年間で4件のプロジェクトを完成させてきました。



パンデミックによる障壁はあったものの、J-タワー2を無事に完成させることができたことで、自社の信頼性、高い技術力と安全基準を証明できたと谷氏は強調しています。このような実績から、カンボジア政府からプロジェクトの認可を受けることができたのだと感謝の気持ちを述べています。



「J-タワー3コンドミニアム・プロジェクトは、安全で楽しい暮らしが特徴です。24時間体制のセキュリティと、健康管理をサポートする看護ステーションがあります。プノンペン国際空港、イオン、J-タワーシリーズと同様、当社のプロジェクトにはすべてAED(自動体外式除細動器)を設置しており、緊急時に対応します。そのほかにも、たくさんの施設があります。」と谷氏は話しています。



完成すれば、J-タワー3は新たな記録とマイルストーンを生み出します。77階のスカイバーとスカイプールは、世界で最も高い場所にあるプールとしてギネス世界記録に登録されることになります。50階には居住者専用のラウンジ、カフェテリア、ショッピングルーム、ビジネスルームが、49階には豪華な屋内プール、スパ、サウナが設けられます。27階には本格的なジムとプールが、26階にはユニークな公園が設けられる。11階にはボーリング場、ビリヤード、カラオケルームなどのレジャー施設が入ります。


谷氏は、カンボジアの不動産セクターについて、安定しているとの見解を示しています。「どの都市の不動産セクターも資金の流れによって浮き沈みがありますが、カンボジアはかなり安定しています。もちろん、パンデミックによる減速や中国からの資金流入の減少はあります。しかし、このセクターは近いうちに復活するでしょう」。



彼は、不動産セクターを市内や国中の停滞プロジェクトをベースに判断するのは適切ではないと述べています。「この業界には2つのタイプのデベロッパーがいます。1つ目のタイプは、信頼性、一貫性、実績があり、クライアントや顧客からの信頼と信用を享受しています。一方で、2つ目のタイプは、あまり事前の調査をしないで参入する完全なる投資家です。信頼や蓄積された経験という点でも欠けています。」



「停滞しているプロジェクトの大半は、この2つ目のカテゴリーに属するデベロッパーです。彼らは業界の真の代表ではありません。このセクターを詳しく理解するためには、顧客や政府の信頼を得ながら、一貫して目標を達成してきた建設業者やデベロッパーに注目すべきです。」と指摘しています。



不動産セクターにおける「ゾーニング(区画規制)」のコンセプトについて尋ねられると、谷氏はプノンペンにとって良いことではないと答えています。「マレーシアは「ゾーニング」の導入に成功していますが、プノンペンにはふさわしくないと思います。ニューヨークや東京のような、商業ゾーンと居住ゾーンの境界線が明確に区分けされていない都市を見習うべきです。住宅地の近くにショッピングモールや学校が建設されるのは、投資家にとって付加価値となるため、常に良いことです。ゾーニングは、価格の下落を起こしかねないので、理想的には投資家の利益になりません。」



「カンボジアには、不動産セクターを前進させるための十分な法律と規制措置があります。新政権は不動産セクターのさらなる成長に貢献すると確信しています」。



カンボジアの不動産セクターを切り開いてきた谷氏は、業界のベテランとして誇りを感じた瞬間のひとつとして、アメリカ不動産協会のメンバーの一人のコメントを挙げています。J-タワー2を視察した同メンバーは、J-タワー2を視察したはニューヨーク・マンハッタンにもありそうだと言ったそうです。谷氏は、このコメントをきっかけに、プノンペンを「アセアンのマンハッタン」にしようと谷氏とチームの自信と力を与えてくれたと話しています。


▶J-タワー3プロジェクトの詳細は「こちら




(出所:Khmer Times

(画像:UnsplashのKim Eang Engが撮影した写真)