[マレーシア] 条件付き活動制限令(Cmco)でできること、できないこと

マレーシアが5月4日より実施している「条件付き活動制限令」では、どんな活動が許可されているのか見ていきましょう。

[マレーシア] 条件付き活動制限令(CMCO)で
できること、できないこと


2020年5月4日、マレーシアが政府が条件付き活動制限令(CMCO)として、3月18日から行ってきた厳しい活動制限令(MCO)を緩和しました。このCMCOは、5月12日に終了予定でしたが、6月9日まで延長が決まっています。

このCMCOとはどのようなものなのでしょうか?CMCO(5月4日~)と第4フェーズのMCO(4月29日から5月3日)で何が違うのか見ていきましょう。


1.新規制の名称は?

2020年感染症予防管理に基づく規制(国内感染域内の措置)(No.5)(Prevention and Control of Infectious Diseases (Measures within Infected Local Areas) (No. 5) Regulations 2020)と言います。

MCOが最初発令されてから過去に4つのフェーズがあり、新しいフェーズのたびに新たな規制が作られていたため、今年で5番目の規制ということになります。


2.新しい規制の有効期間は?

CMCOの新規制は、2020年5月3日に官報に掲載され、5月4日から5月12日まで有効となっています。ただし、5月10日の政府の発表で、CMCOはさらに4週間、6月9日まで延長されることになっています。

これにより、MCOフェーズ4の規制は取り消しとなっていますが、ここでは、MCO第4フェーズと新しいCMCOを比較していきます。


3.行動範囲10キロ以内制限がなくなる

CMCOでは、感染地域(州または連邦直轄領)内であれば、つまり州の境界線をまたがなければ、かなり自由に行き来できることになります。

一方で、MCO規制No.4では、強化された活動制限令(Enhanced Movement Control Order (EMCO))の対象地域には、医療・ヘルスケアサービスを行う者、当局から許可を得た者以外は出入りが禁止されていました。

食料、医薬品、日用品の調達、医療・ヘルスケアサービス、必要不可欠なサービスを受ける、公用または必要不可欠なサービス関連の業務を行う、または必要不可欠なインフラ工事を行うことについても、州または連邦直轄領内を移動しようと思うと、様々な条件がありました。

MCO規制No.4では、食料品、医薬品、栄養補助食品、日用品、その他必要不可欠なサービス提供者からの物品を購入する、または医療・ヘルスケアサービスを受ける際には、自宅から10キロ以内に限られていました。10キロ以内にこれらの物品やサービスがない場合に限って、10キロを超えて最寄りの場所まで行くことが認められていました。

MCO規制No.4では、フードコートは、ドライブスルー、持ち帰り、またはデリバリーのみの販売しかできませんでしたが、CMCO規制には同様の制限はありません。(これは、政府が5月4日より、SOP(標準作業手順)にのっとって店内での飲食を認める発表をしたことに一致していますが、州政府の中には、店内での飲食を認めていないところもあります。)


4.MCOにより帰宅できない人の帰宅、または仕事のためであれば、州をまたいだ移動が許可される

州をまたいだ移動も少し緩和されました。出勤のための移動、またはMCOにより自宅に帰れなくなっていて自宅に戻りたい人の移動は認められることになりました(警察は、5月7日から5月10日までを自宅に戻るための期間として設定、それ以降許可するかどうかは警察の判断となります。)

MCO規制No.4と同様に、州をまたいで移動が必要な「特別かつ個別の」事情がある場合には、自宅に最寄の警察署の担当警察官からの許可を書面で取得する必要があります。

日用品、ヘルスケア、必要不可欠な活動のみとして州内の移動にも課されていた様々な条件が、MCO規制No.4では州をまたいだ移動についても適用されていましたが、CMCOではそのような条件はありません。


5.自家用車には4人まで

CMCOでは、自家用車には最大4人(運転者を含む)まで乗ることができるようになります。ただし、4人とも同じ家に住んでいることが条件となります。ただし、規制では特に家族でなくてはならないという要件はありません。
(※追記:5月27日より有効)


MCO規制No.4では、食料品、医薬品、栄養補助食品、日用品、その他必要不可欠な物品の買い出しに同伴できるのは、同じ家に住む家族1人のみ、医療・ヘルスケアサービスを受けるために同伴できるのは、合理的に必要な人のみでした。


6.タクシーまたは配車サービスには乗客2名まで

CMCOでは、ハイヤー、タクシー、エアポートタクシー、リムジンタクシー、配車サービスの車両の運転者は、1回の乗車につき2名を越えて乗車させることができません。

他の陸海空の公共交通機関では、一回につき、乗客の最大収容能力の半分しか乗せてはいけないことになっています。

MCO規制No.4では、陸海空の公共交通機関を「必要不可欠なサービス」とする以外には、特段公共交通機関に関するルールはありませんでした。


7.葬儀に参加できるのは最大20人まで

CMCOでは、経済、宗教、教育、スポーツ、レクリエーション、社会・文化的目的での集会・行進を禁止しています。しかし、葬儀に参列するためであれば、最大20名が参列できるという条件が明確に記載されています。

MCO規制No.4では、経済、教育目的という言及がある以外には、集会を同様に禁止していました。一方で、葬儀に参列できる最大人数については規定がなく、葬儀への参加は「最小限にとどめる」という表現があるのみでした。


8.引き続き実施されるルール

マレーシア人、マレーシア永住者、駐在者が外国から帰国する場合には、マレーシア入国時に健康チェックを受けるなど、その他の規定は継続となります。

MCO規制の違反に対する罰則は、最大1,000リンギット(約25,000円)の罰金、最長6か月の禁固、または両方となります。


9.フェーズ4までとは異なるアプローチ

MCO規制No.4では、MCO下で営業できる必要不可欠なサービスの15カテゴリー(食料、医療・ヘルスケア、水道、エネルギー、安全・防衛、廃棄物・下水、陸海空の交通機関、港・ドック・空港、通信・インターネット、銀行・金融、Eコマース、燃料・潤滑油関連のサービス、ホテル・宿泊施設、必要不可欠なサービスのための物流、その他政府が定めるサービス・業種・ビジネス)をリストアップすることでした。

CMCOでは、CMCOの期間中に禁止される活動をリストアップするという別のアプローチをとっています。

CMCO期間中に禁止される活動は、エンターテイメント・レジャー・レクリエーション活動、宗教・文化・芸術祭活動、人が集まるような事業活動、中央集中型の職場・従業員用のホステルや寮での人が集まるような活動、エレベータ・エスカレータ・タワークレーンなどの複数人数での設置などの機械設備の設置・維持活動です。

また、CMCOで禁止されているサービスとして、理髪店・美容院、衣料品店での試着や試着室の利用・店内でのアクセサリーの試着・店内での化粧品テスターの提供、映画・ドラマ・ドキュメンタリー・広告の撮影、クルーズ船、観光サービス・観光産業法(Tourism Industry Act)に該当する宿泊施設でのサービス・活動があります。

CMCOでは、鉱業・採石業のための発破の理論・実践試験、農産物の認証、公共の場・銀行/金融機関の敷地外で行われる銀行/金融機関の販売・マーケティング活動、公共の場/事業所外で行われる販売・マーケティングに関連する商業活動も禁止されていますが、これには、フードコート、ホーカーセンター、屋台、フードトラックでの食品ビジネスは含まれていません。

CMCO規制と以前の規制との違いを説明するにあたって、モハメド・アズミン・アリ上級大臣は、禁止活動を行うことのみが違反に該当し、禁止行為として上がっていないものはCMCO期間中は許可されると話しています。

「CMCOは過去の規制No.1からNo.4と異なるのは、CMCOでは、ほぼすべての経済セクターが、管理された慎重な環境で再開できるように、実施に幅を持たせてあるということです。」と、大臣は新規制の柔軟性を強調しました。

(出所:Malay Mail

(トップ画像:Seonggeun Kim from Pixabay)