[フィリピン] 証券取引所、VREITのIPO承認

2022/05/17


フィリピン証券取引所(PSE)は、ビラールグループの不動産投資信託VistaREIT, Inc.が、最大91.8億ペソ(約226億円)の新規株式売り出しを2022年5月30日から6月3日まで実施することを承認しました。


証券取引所は、声明のなかで、ティッカーシンボルVREITとして
VistaREITの株式が上場するのは、2022年6月15日の予定だと伝えています。


VistaREITは、最大33.3億株の売買確定株に加えて、オーバーアロットメントオプション最大3億3,375万株を、一株当たり2.50ペソで売り出す予定です。最終売り出し価格は、同社がブックビルディングプロセスを経た上で、2022年5月25日に決定されることになっています。


PSEの社長兼CEOのラモン・S.モンゾン氏は、PSEに上場するREITの数が着々と増加していることに喜びの声をあげています。


モンゾン社長はまた、「VistaREITの上場により、REIT市場の規模がさらに大きくなり、国内のREITスペースにおけるモールおよびオフィス資産のポートフォリオの幅を広げるでしょう。」と話しています。


国内の小口投資家(LSI)は、VistaREITのIPOを、PSEのEASyウェブサイト (http://myeasy.pse.com.ph) またはモバイルアプリから購入することができるようです。


VistaREITのスポンサーを務めるのは、マスターピース・アジア・プロパティーズ(Masterpiece Asia Properties, Inc.)、マヌエラ・コーポレーション(Manuela Corporation)、ビスタ・レジデンシーズ(Vista Residences, Inc.)、クラウン・アジア・プロパティーズ(Crown Asia Properties, Inc.)、そしてコミュニティーズ・パンパンガ(Communities Pampanga, Inc.)です。


売り出される株式は、現在スポンサーが保有するもので、PSEのメインボードに上場・取引されることになります。オーバーアロットメントオプションが全て行使されるとすると、VistaREITは今回の売り出しで87.9億ペソ(約216億円)を得ることになります。


スポンサー各社は、今回の売り出しで収益を得ることになりますが、2009年不動産投資信託法(REIT法)の改正施行規則に従って、フィリピン国内に再投資されなければなりません。


オーバーアロットメントオプションが行使されると、新しい投資家がVistaREITの発行済み普通株式の48.95%を、既存の株主が51.05%を保有することになります。


VistaREITのポートフォリオを現在構成するのは、10棟のコミュニティーモール、2棟のオフィスビルで、総賃貸可能面積は256,403.95平米です。


同社のモールは、メトロマニラ、カヴィテ、リサール、ブラカン、パンパンガ、セブ、オフィスビルはタギッグとカヴィテ州のバコールにあります。




(出所:Manila Bulletin

(画像:Photo by Jamie Street on Unsplash )