[フィリピン] アヤラランド、2023年に大規模設備投資を予定

2023/03/02



フィリピンの大手デベロッパーAyala Land Inc.(アヤラランド)は、今年の設備投資を増やすことを視野に入れており、2023年の国内経済の見通しについて強気であることを示しています。



これは、フィリピンの大手財閥アヤラ率いるアヤラランドが、2022年にフィリピン経済が再開されたことで、状況が上向くと予想しているからです。



2023年2月末に行われたブリーフィングで、アヤラランドは、2023年に設備投資850億ペソ(約2,108億円)を投じる計画であると述べました。前年度の724億ペソ(約1,795億円)を上回るものです。



2022年の設備投資のうち、住宅分野のプロジェクトに充てられたのは半分でした。2023年は、約39%が住宅分野に充てられるということです。



アヤラランドの社長兼CEOであるバーナード・ヴィンセント・ディ氏は、「市場が予想以上に好調であれば、1,100億ペソ(約2,728億円)相当の商品を発売する予定である」と説明しています。同社によると、そのうちの大部分は、南ルソン(45%)とマニラ首都圏(40%)の物件です。



アヤラランドの2022年の純利益は前年比52%増の186億ペソ(約461億円)となりました。売上高は年間19%増の1,266億ペソ(約3,135億円)でした。また、予約売上高が前年同期比14%増の1,049億ペソ(約2,598億円)となりました。



国内経済の再開による恩恵は、商業リース部門にも見られ、同社の商業リースによる収益は、前年同期比62%増の334億ペソ(約827億円)となりました。



同社は、猛烈なインフレが続いた2022年、国内経済に活力を与えた個人消費の復活に便乗した形となりました。



移動の自由やアヤラランドモールがテナントに賃料を満額課していることも上昇トレンドに寄与、新規オフィススペースやホテルの宿泊料金も上昇しました。ベース効果とフィリピン経済の再開により、2022年にはモール部門の収益が160億ペソ(約396億円)、ホテル部門の収益も62億ペソ(約154億円)に倍増しました。




(出所:Philstar

(画像:UnsplashのSian Labayが撮影した写真)