[マレーシア]アンワル首相:2022年のGDP成長率、前回予想を上回る可能性高い

2022/12/22


マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は、今年のマレーシアの国内総生産(GDP)成長率が、前回の予測6.5%~7.0%を上回る可能性が非常に高いと述べました。



財務大臣も兼任するアンワル氏は、COVID-19のエンデミック期への移行に伴う経済の再開を受けて、経済が心強いパフォーマンスを見せる中、2022年末時点も引き続きセンチメントは上向きのままだと述べました。



また、失業率も2022年10月には3.6%に低下したと指摘しました。



しかし、労働参加率は、失業率が3.3%だったCOVID-19危機以前の水準に完全に戻っておらず、25歳以下の若者の失業率は依然として10%と高止まりしていることに懸念を示しています。


一方、アンワル氏は、ロシア・ウクライナ紛争のもつれが世界的なインフレ圧力と経済成長の弱体化を招き、商品・食料価格の高騰がマレーシア人の生活費にも悪影響を与えていると指摘しています。



また、国際通貨基金(IMF)は、世界経済の成長率が2022年の3.2%から2023年には2.7%に減速すると予測していることにも言及しました。



「この重大な世界的影響に対処するために、連邦政府は国家全体の原則を採用しています。」


「各方面は、包括的なアプローチを策定するために政府に参加すべきです。商品価格の上昇と政府の補助金で巨額の利益を得ている富裕層や財閥も、国民、特にB40とM40(世帯収入の下位40パーセントと中位40パーセント)のグループや小商人のウェルビーイングの向上に貢献しなければなりません。」とアンワル氏は述べています。



例えば、Padiberas Nasional社は、貧しい米農家を支援するために、今年は1000万リンギット(約3億円)、来年は5000万リンギット(約15億円)
を拠出することに同意しています。



アンワル首相は、政府は経済指標を強化し、投資家の信頼を回復し、国を再建するために努力を惜しまないだろうと述べました。



アンワル首相はまた、マレーシアとの貿易・投資の可能性を探るために、他の国々から受けた歓迎や支援に感動しているとも述べました。



「例えば、ブルネイのハッサナル・ボルキア国王は、ブルネイ投資庁にマレーシアへの新たな投資を検討させ、両国に利益をもたらすことを提案されました」と話しています。



また、マレーシア人、特に若者のために高収入の雇用を創出するべく、国際貿易産業省と財務省に対して、ビジネス運営のための施設を改善し、投資の質を高めるよう命じたと話しています。



同時に、外国人労働者の管理を内務省に一元化し、特に商品、建設、観光の各業界のプレーヤーが活躍できるようにする、とも述べています。





(出所:The Star

(画像:Image by Herm from Pixabay )